1994 年、講談社の女性誌『フラウ』の仕事でフランスのロワール地方を撮影中に、マレレという小さな村のグロッタ (ルルドの洞窟の同寸大のレプリカ) の前で "南に行け!" という声を聞く、不思議な体験をした。
通訳兼ドライバーが地図で調べると、そこから真南に 800km がまさにルルドだった。
レプリカのグロッタには石膏でできた聖母マリアと、ひざまずいて祈る少女ベルナデッタの姿もあった。その時点での僕はルルドのことは何ひとつ知らなかった。
1997 年、初めてのルルドヘ、そして聖母マリア巡礼の旅へ。